運用初心者向けの債券基礎知識

債券-基礎知識.jpg
それでは今回は債券の基礎知識についてお話していきたいと思います。

まず「債券」と「債権」読み方が一緒なので同じものだと間違えて考えてらっしゃる方いるのですが「債券」は有価証券、「債権」は財産権で覚えておくと間違えないと思います。「債権」は不良債権って言葉あるのでネガティブなイメージで捉えている方が多いので「債券」も同じようなものと考えられると困るので一応説明入れておきました。

それでは債券とはなんぞやとなると思いますが先ほど書いたように株と同様、有価証券の一種になります。

基本的には国や地方公共団体、民間企業などが資金調達するため皆さんに「預金なんかよりも高い金利をあげるからお金を貸してね」と言って発行体がお金を貸してくれた皆さんに発行する借用証書のようなものと考えてもらえればよろしいかと。

債券は、額面金額、利率、満期になる期日などが決められていて、満期が来ると額面金額が償還されます。額面金額とかあまり馴染みない言葉でてきたりしますが簡単にいうと発行している国や地方公共団体や企業が満期までに潰れたり財務状況の悪化などなければ元本がしっかり返ってくるという商品になります。満期で元本が返ってきたり利率が決まっていたりする点は定期預金に似ています。

ただ預金みたいに預金保護などありませんし違う点が多々あります。

債券の仕組み


債券の仕組みを考えていくには実際の商品から確認するのが手っ取り早いので↓をご覧ください。

これは3年前販売された債券商品になります。

ソフトバンク社債(ブログ債券用データ).jpg
(※出典:SBI証券)

それでは一つずつ確認していきましょう。

商品名:
・ソフトバンク株式会社が発行している債券となり46回目の資金調達です。
・無担保社債とありますがこれは万が一の事態が発生した場合に皆さんから借りたお金を返すための担保は設定しておりません。
・社債間限定同順位特約付きとありますが、万が一の時に皆さんに借りたお金を返す場合、すでに発行されていて満期を迎えていない45回分や44回分を先に返済するわけではなく今回の分も先に発行されている分と同じ扱いで同時に返済していきますよという意味です。

利率:
そのまま捉えてください。これは期間5年とありますので満期までの5年間年率1.26%利息もらえますという意味です(固定金利)

申し込み単位:
100万円以上100万円単位なので101万円や150万円とかいう買い方はできません。

当社申し込み期間:
この期日内でしか購入できません。ただし、このように円で購入できるにもかかわらず金利が高い商品は人気があります。その場合は、申し込み期間前にほとんどの証券会社では予約で完売してますので告知が出たらすぐに証券会社に連絡して購入したい旨伝えておきましょう。

利払日:
債券は定期預金などとは違い年2回にわけて払われるものが多いです。

発行価格:
債券を考える上でこれが一番わかりづらいかもしれません。額面100円と書いてあって購入金額は100万円単位。初めて債券勉強する方からしたらどういう事?ってなると思うんですね。ネットでどんなに検索しようが説明省略しすぎててほとんどの方理解できないんじゃないかなと思います。なので個人的な解釈でわかりやすく伝えれればと思うのですが、

とりあえず、債券は基本的に「債券を発行する時の価格を額面100円としている」こういう決まり事なんだまるっと覚えて下さい。

そして、債券は性質として満期までの間に市場金利の変化で発行価格(額面)100円が99円や102円など株みたいに毎日上がったり下がったりしてて満期迎えたら発行体(国や地方公共団体、企業など)がつぶれたりしてない限り100円で返ってきます。極端な話すると価格が10円とかになってても潰れさえしてなければ満期に100円で返ってきます。逆に200円とかになってても満期迎えたら必ず100円で返ってきます。

また、満期まで待たずとも価格が100円から105円などに上がった時があれば途中売却して株のように価格上昇分の利益を取る事もできますし、90円などに下がった時に途中売却したら元本割れて返ってきます。

ようするに今回のような商品で考えていくと

例1)発行価格100円のものを100万円分購入

途中で価格が105円になったとして途中売却した場合、100万:100円=X:105円 X=105万となり売却金額は100万で買ったものが105万で返してもらえる事になり利益がでます(税金は考慮してません)

例2)発行価格100円のものを500万円分購入

途中で価格が90円になったとして途中売却した場合、500万:100円=X:90円 X=450万となり売却金額は500万で買ったものが450万で元本割れで返ってくる事になります。

ということは単純に100円を元本100%と考えれば簡単に整理つくと思うんですよね。

発行価格額面100円=購入金額100%

この考え方であれば

発行価格60円 最低購入金額100万のような商品があったとした場合(割引債については後日)

最低購入金額100万と言っているのに購入代金は60万円になります。

なので額面は%に置き換えるのがわかりやすいのではないかと思います。

以前この捉え方ですぐ債券の理解ができたので参考に載せました。

払込期日:
この日までに口座に入金しておかなければなりません。

償還日:
単純に定期預金でいう満期日です。この日に自動的に現金化されます。もし、発行体がつぶれそうな場合は元本分返ってこない可能性あります。

発行額:
今回は皆さんから4000億円借りたいですって事。



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格付け:
先程から発行体が潰れたりしたら元本分返ってきませんよとちょこちょこ書いておりますが債券を購入する際かなり重要な部分になるのがこの格付け。

格付けとは発行体の債務状況など見てちゃんと借金に対する返済能力を持っているのか判断するのに用いる指標と考えればいいかなと思います。

ようするに潰れる確率が低いか高いかを判断する一つの指標です。

おもに日本の格付け会社と海外の格付け会社があります。

<<日本の格付け会社>>

『株式会社日本格付研究所(JCR)』

国内で高いカバー率を誇る大手。日系では唯一、世界の開発銀行5行の格付けを行ってもいます。格付け会社の中では、一番高い格付けをする傾向があるといわれています。


『株式会社格付投資情報センター(R&I)』

日本経済新聞社の連結子会社かつ特定子会社になっています。


<<海外の格付け会社>>


ニュースで聞いた事あると言葉だと思いますが


『S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)』

アメリカの2大格付け会社の1つ。もっとも厳しい格付けをする傾向があるといわれています。株式指数である「S&P 500(ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を色々と調整し加重平均指数化したものです)」を発表している機関です。日本では「スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン」と「日本スタンダード&プアーズ株式会社」が共同して国内の企業や債券の格付けを行っています。


『Moody's (ムーディーズ)』

こちらも米大手トップ2の1社。日本が発行体の債券についても、戦前から調査・評価を行ってきた歴史を持っています。現在、国内の信用格付業者では「ムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody's)」と「ムーディーズSFジャパン株式会社(Moody's)」の2社が登録されています。


『Fitch (フィッチ)』

ロンドンとニューヨークに本拠地のある格付け会社。上記2社に続く、世界3番手。日本では登録を受けた「フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社」があります。


そして、格付けは大体こんな感じで付けられます。


AAA(高)

AA

A

BBB

BB

B

CCC(低)

・・・


AAAが一番高いですね。債券は格付けが高いほど皆さんがもらえる金利は低くなります。なぜなら安全度が高いのでそこまで金利をあげなくても皆買ってくれるから。逆に格付けが低い会社は安全度が低いので資金調達がスムーズにできないため金利を高くして買ってもらおうとします。


今回の商品はJCRがA-を付けてますが基本的にはどこが付けてようがBBB以上であればそこまで心配はしなくても良いかなと。一般的にはBBB以上を投資適格格付け(投資しても大丈夫ですよって事)、以下を投機的格付け(投資しない方がいいかもねって事)と考えられてます。


取引時間


株のように皆さんが購入する際の特別な市場などはなく前場、後場のような時間の区切りもありません。注文の仕方も得にありません。

証券会社で購入する時は新発債といって新発売の商品がメインになるでしょうから気にする必要はないのですがもし既発債(すでに発売されていて満期が短くなってたり債券価格が安くなってたりして受け取り金利が高くなってたりするもの)を購入したり、途中で売却する事にしたりする時は大体で覚えておいていただければと思いますが


9時~15時30分


の間が債券の注文時間となってます。


税金


税金についてですが株と同じように債券価格が上がっているとき途中売却で発生する値上がり益に対して「20.315%」課税されますし、債券の利息も株の配当と同じく、「20.315%」課税されます。定期預金の利息も利子所得として「20.315%」かかりますから株の時にもお話しましたが運用した時に発生する利益に対してなんでもかんでも「20.315%」税金取られるんだと覚えておけは良いかと思います。



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それではここからは債券の特徴をまとめていきたいと思います。

満期時に投資金額が戻ります


基礎知識の部分で何度か説明しましたが発行体(国、地方公共団体や企業等)がつぶれたりしなければ満期時に投資した金額がしっかり償還されます。株式等は変動商品ですから価格が大きな動きをしますし将来の価格がわかりません。債券は価格が動いても満期に自分の投資した金額が返ってくるので定期預金の金利に満足できず安定性を求める人には良い商品だと思います。

一定の利子が定期的に支払われます


債券は発行される時に利率が設定されて、あらかじめ決められた日(利払日)に一定の利子が支払われます。通常の債券商品は固定金利で確定し満期までの間は決められた利率分の金利をもらえます。ただし、途中で金利が変わる変動金利のものや金利が付かない割引債と呼ばれるような特殊な債券もあります(後日、派生商品として説明していきます)

債券市場で売買できます


債券は預貯金などと違って、その時その時の価格で売却したり購入したりできますので、途中で売ったりするか満期まで保有するか選択する事ができます。ちなみに定期預金などは途中で解約すると店頭金利に戻されてしまいますが債券の場合、途中売却しても保有していたその日まで日割り計算で利息をいただけます。

また、売買する時の価格というのは市場金利に連動して動いています。
市場金利が上がれば債券価格は下落しますし、市場金利が下がれば債券価格は上昇します。正直、ここらへんは詳しくわからなくても気にしなくていいです。皆さんが良く訪れる銀行で預金金利や住宅ローン等の金利が上がってたらだいたい国内で発行されている債券の価格は下がって、逆に金利が下がってたら債券価格は上がっていると考えてもらえれば良いかと思います。

後、満期が近づくと債券価格は100円に戻ろうとしますから満期近くでの売却はあまり意味ないかもしれません。


(補足)

債券の種類は大きく4種類ですのでこれだけでも軽く覚えておきましょう。

国債・・・そのままですね。国が発行するから国債。

期間に応じて

超長国債(15年・20年・30年・40年)
長期債(10年)
中期国債(2年・3年・5年)
国庫短期証券(2か月・3か月・6か月・1年)

基本的には中期国債は新窓販国債として個人の方は買えますがそれ以外の債券は基本買えません。

そして、個人用の

個人向け国債(固定3年、5年、変動10年)

こちらが一般的だと思います。

地方債・・・都道府県や政令都市などの地方公共団体が発行します。例えば福岡市が発行すれば市債、福岡県が発行すれば県債などど呼びます。基本的に集めた資金は地域活性の為に使われます。

社債・・・債券の基本知識の部分で説明させてもらったように企業が事業資金調達を目的に発行する債券。会社が発行するから社債。利率や満期までの期間などは発行会社によって様々です。一般的に格付けが高い会社の債券は金利が低く、格付けが低い会社の債券は金利が高く設定されます。

外国債・・・日本国内ではなく外国の政府や外国企業が発行する債券になります。発行体の国の金利や格付けなどによって利率が異なりますしほとんどが『円』ではなく『外国通貨』での購入になるので為替が絡んできて少し複雑になってきます。この部分はまた別の機会にまとめていきます。

最後に、

安定した運用を行っていきたい方には債券は外せない金融商品になりますので興味が出たらぜひご自身でもお調べください。


以上が運用初心者向けの債券の基礎知識になるのでしっかり覚えておきましょう。




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